アクロメガリーとのお付き合い

アクロメガリー(先端巨大症)と診断された40男のブログ。病気とのお付き合いや日常生活をリアルタイムで発信します。

下垂体から分泌されるホルモンとその基準値(その3 甲状腺刺激放出ホルモン:TSH) 170109

今日は成人の日ですか。
いまだに成人の日は1月15日、体育の日は10月10日という先入観があって、なかなか現実を受け入れられないんだよなぁ。
なにはともあれ、新成人の皆さんおめでとうございます。

下垂体で分泌されているホルモンの3回目は、甲状腺刺激放出ホルモン:TSHです。

 ずいぶん長い名前ですが、このホルモンは甲状腺ホルモン(首の前側にある甲状腺から分泌されるホルモン)の分泌をコントロールするホルモンです。
甲状腺ホルモンは、体の発育を促し、新陳代謝を促進する働きがあり、体にとってなくてはならないホルモンです。
つまり・・・

甲状腺刺激放出ホルモン→甲状腺ホルモン→体の発育・新陳代謝という流れですね。
この、甲状腺刺激放出ホルモン(以下TSH)が下垂体から分泌されています。
TSHは甲状腺ホルモンだけでなく、前回紹介したプロラクチンの分泌もコントロールしています。

TSHの分泌異常によって起こるトラブル

TSHが大量に分泌されている状態を「下垂体性TSH分泌亢進症」と言います。
多くの場合、下垂体の腫瘍からTSHが過剰に分泌されるTSH産生下垂体腫瘍が原因です。
人によっては全く症状がない人もいますが、主な症状は次の通りです。
・動悸、頻脈
・大量の発汗
・体重の減少、イライラ感、手の指のふるえ
また、甲状腺ホルモンの増加に伴い、心房細動や心不全などの心臓の症状を合併することもあります。
下垂体からのTSHの分泌が低下すると、甲状腺からの甲状腺ホルモンの分泌も低下し、「TSH分泌低下症」となります。
これは下垂体機能低下症のうちの一つです。
こちらも、人によっては全く症状がない人もいますが、主な症状を挙げます。
・無気力
・疲れやすくなる
・脱毛
・寒さを感じやすい
・徐脈

検査と基準値
血液検査をして、TSHや甲状腺ホルモン(freeT3、freeT4とよばれるもの)の数値をチェックします。
基準値は測定方法などによって若干前後しますが、TSHが0.38μIU/ml~4.31μIU/ml、
freeT3は2.1pg/ml~3.8pg/ml、freeT4は0.82ng/dl~1.63ng/dlとなっています。
μ:マイクロ、p:ピコ、n:ナノといろいろな単位が出てきましたが、数値をチェックすればいいでしょう。
TSHの数値に異常がある場合、橋本病やバセドウ病などの可能性もあるので、注意が必要です。


【参考にしたサイト】

一般社団法人 日本内分泌学会

難病情報センター - Japan Intractable Diseases Information Center

 

【おまけの一言はこちらから!】

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