アクロメガリーとのお付き合い

アクロメガリー(先端巨大症)と診断された40男のブログ。病気とのお付き合いや日常生活をリアルタイムで発信します。

アクロメガリーと脳腫瘍その3 161229

今日から年末年始の休みに入りました。
午前中は積んだままになっていた本を読んでいたんですが、1日中そんな生活をしていたらまずいので、年賀状を出すついでに1時間ほど歩いてきました。

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ツルツル路面の上にサーッと雪が積もっていたので歩きにくいことこの上なし。
コケないように、緊張しながら歩いてきました。

さて、今日も原発性脳腫瘍の続きです。

3.下垂体腺腫・・・基本的に良性

私の下垂体にもできたヤツです。
下垂体腺腫とは、脳下垂体にできる脳腫瘍の一種です。
脳下垂体は頭蓋骨の底部・中心部にあるトルコ鞍という窪みの中にある豆粒大ほどのものです。
脳下垂体の上方には、ものを見るために必要な視神経が左右の眼球へ延びていき交叉しています。
また、脳下垂体の横には、脳に血液を送る重要な血管(内頸動脈)や眼球を動かす神経が通っています。
脳下垂体はその大部分を占める前葉と小さな後葉の2部に分かれており、全身のホルモンの中枢として多くのホルモンを分泌しています。

下垂体から分泌されている主なホルモンは・・・

  • 成長ホルモン(体や内臓の成長を促す)
  • プロラクチン(出産後に乳汁を分泌させる)
  • 甲状腺刺激ホルモン(甲状腺ホルモンを分泌させる働き)
  • 副腎皮質刺激ホルモン(副腎皮質ホルモンを分泌させる働き)
  • 性腺刺激ホルモン(男性・女性ホルモンの分泌を促す)
  • 抗利尿ホルモン(尿量を少なくする働き)
  • 子宮緊縮ホルモン(出産時に子宮を収縮させる)

などがあります。

下垂体腺腫には、ホルモンを異常に多く分泌するもの(ホルモン産生型の腺腫)と、ホルモンを分泌しないもの(ホルモン非分泌性腺腫)とがあります。
ホルモン産生型の腺腫では、産生するホルモンの種類によりさまざまな身体の異常があらわれますが、ホルモン非分泌性腺腫の場合は、かなり腫瘍が大きくなるまで無症状のためになかなか発見されないこともあります。
ホルモン産生型線種は次のように分けられます。
(1)プロラクチン産生腺腫
下垂体腺腫の約4割を占め、女性に圧倒的に多くみられる腫瘍です。女性では無月経と乳汁分泌がみられます。
男性の場合は、性欲低下やインポテンツがみられます。
大きくなると視野障害が出現することもあります。
女性のほうが早期に発見されやすく、1cm以下の小さな腫瘍のことも多く、女性不妊症の原因のひとつとされています。
(2)成長ホルモン産生腫瘍
腺腫の約2割を占め、男性にやや多くみられます。
思春期に発症した場合は巨人症になりますが、これは比較的まれです。
多くは成人に発症して手足の先端、額、あご、唇、舌などが肥大してきて末端肥大症となります。
そのため、指輪や靴のサイズが合わなくなったり、数年のうちに顔つきが変わってきたりします。
成長ホルモンの異常分泌が長期間続くと、糖尿病とそれに伴う高血圧などの血管病変を合併しやすくなります。
(3)副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫
全下垂体腫瘍の数%にしかみられないまれな腫瘍で、若年から中年の女性に多く、クッシング病と呼ばれています。
90%以上に肥満がみられ、特に顔は満月様に丸くなり、手足に比べて胸・腹が太る中心性肥満が特徴です。
ニキビが出やすく、体毛が濃くなり、下腹部に青紫色のすじがみられます。
また、高い割合で高血圧や糖尿病を合併し、精神症状が出ることもあります。

私の場合、腫瘍ができたことによって成長ホルモンが異常に分泌されるようになり、アクロメガリーを発症したということになります。

下垂体線腫の治療は主に手術か投薬(化学療法)が中心です。
ただし、手術によって腫瘍を取りきれなかった場合は放射線療法も使われます。
手術の多くは経蝶形骨洞的手術(けいちょうけいこつどうてきしゅじゅつ)という、術式で行われます。
これは、鼻の穴からアプローチする方法で、最短距離で下垂体に到達して腫瘍を摘出する方法です。
私の手術もこの方法でした。
下垂体線腫はほとんどの場合この方法で手術をするようですが、稀に開頭手術をするケースもあるそうです。
下垂体線腫は基本的に良性で、10年生存率はほぼ100%だそうです。

明日が最終回。

【参考にしたサイト】

ganjoho.jp

脳神経外科疾患情報ページ Neuroinfo Japan:ホーム

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